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Photoshopバージョンの違い

基本的には新しいバージョンの方が機能が多くなり、操作法も洗練されていますから使いやすくなっています。新しいバージョンが出ると「使いにくくなった」という意見が聞かれることもありますが、確かにバージョンが低い方が若干動作が速いものの、特に古いパソコンを利用していなければ、それほど意識する必要はありません。それ以前に古いバージョンのPhotoshopを入手すること自体難しいのです。もし、古いバージョンが安くで売っているのを見つけたら、安くで買って優待価格でバージョンアップすると良いでしょう。Photoshop Elementなど、廉価版の製品を購入すると、安くでPhotoshopを購入できる場合もあります。また、バージョンの変わり目には、無料アップグレードの特典付きの商品が販売されます。多くのバージョンを購入したいというコレクターは、それを利用すると良いでしょう。Photoshopのバージョン毎の特徴は次のような感じです。

●Photoshop 4
調整レイヤー搭載。ガイドが保存できるようになる。
●Photoshop 5
レイヤー効果搭載。CMS機能強化(表示される色が違う問題発生)
Photoshop 5.5
WEB用に保存機能追加(以後WEB用に保存するソフト規模が縮小。JPEGファイルが小さくならない問題発生)
Photoshop 6
レイヤーセット、レイヤークリッピングパス、塗りつぶしレイヤー追加。レイヤー効果強化。テキストの再編集可能・変形が可能に。ブラシパレット廃止(不評)
Photoshop 7
ブラシ機能の強化。修復ブラシ、ファイルブラウザ追加、XMP搭載。
Photoshop CS(8)
入れ子(ネスト・階層式)のレイヤー機能、レンズフィルタ調整レイヤー、レンズぼかしフィルタ、パスに沿ったテキスト機能追加。2GB以上のファイルの編集・保存が可能に。ビデオ向けにピクセルが非正方形の画像の編集をサポート。16bit編集強化。

画像形式について

Photoshopで作成した画像はいくつかの形式で保存できます。
●ほとんどの画像形式では情報を「圧縮」してデータ量を減らします。
●画像を劣化させたり、色数を減少させてデータ量を減らす形式もあります。→劣化あり、○○色制限
●画像の背景を透過することができるものもあります→クリッピングパス(印刷用・なめらかに透過・編集可能)、αチャンネル(なめらかに透過)、特定色透過(ぎざぎざに透過)、
●ベクトルデータを含めるものもあります。ベクトルデータは、画像上の任意の点の情報を保存することで、線や面を描く手法で、形状が単純であればサイズが大きくても容量は少なくてすみます。透過に利用されるクリッピングパスもベクトルデータです。→ベクトル可
Photoshopでは次のような形式で画像を保存できます。

●PSD
普段の保存形式、劣化無し、クリッピングパス・αチャンネル、ベクトル可。Photoshopの標準形式で、Photoshopの様々な情報を保存できる唯一の形式です。
通常は、PSD形式で保存してください。

●JPEG(Joint Photographic Experts Group)
ネット・印刷用、劣化あり、透過無し。インターネットで広く利用されている写真の圧縮に適した形式です。
輝度の差が激しくない、水彩画などの圧縮に適します。圧縮すると特有の劣化が見られ、保存するたびに劣化は深刻になります。完成した画像を最終的に保存する時にJPEG形式にして下さい。解像度やICCプロファイル、サムネイルなどを内包でき、CMYK形式にすることもできるので、印刷に利用することもあります。

●GIF(Graphic Interchange Format)
ネット用、256色制限、特定色透過。ネットワーク用の、図表の圧縮に適した形式です。
WEB初期に利用されていた形式で、画像の表示できるほぼ全てのブラウザで利用可能ですが、PNGより圧縮率が劣り壊れやすいのでi-modeなど、特殊な用途以外では利用する必要はないでしょう。表示される機器によって色が変わりますが、色を調整する機構は備わっていません。

●PNG(Portable Network Graphics)
ネット用、256色制限~劣化無し、αチャンネル・特定色透過。ネットワーク用の図表の圧縮に適した形式です。
GIFの欠点を補い、圧縮率を向上させデータの信頼性を高めた形式です。ガンマ値などのデータも設定されるので、GIFとは異なり、どの機器で表示させても似たような色で表示されます。GIFやJPEGよりも多い色数を設定できますが、その場合、容量が大きくなります。

●JPEG2000
ネット・印刷・その他、劣化あり~無し、αチャンネル。
最近作られた、JPEGの欠点を補い、圧縮率を向上させデータの信頼性を高めた形式です。また、通信速度や画面サイズに合わせて好きなサイズで画像を読み込んだり、重要な部分からデータを先に読み込ませるなど、特殊なデータの読み込み方が可能です。ネットワークだけでなく、画像処理や、医療、アーカイブなどでの利用が検討されています。

●PDF
ネット・印刷・その他、劣化あり~劣化なし、透過無し?、ベクトル可。
画像形式というより、文書形式です。PDF内で画像をJPEGやJPEG2000、その他の形式で圧縮して格納します。PDF形式のファイルを開くには特別なソフトウェアが必要ですが、このソフトウェアは大きな画像でも画面内に納めて表示することが出来、任意のサイズでデータをプリントすることが出来ます。印刷してもらうことを前提にするなら、PDF形式を選ぶのも良いでしょう。

●EPS(Encapsulated Post Script)
印刷用、劣化無し、クリッピングパス、ベクトル可。
印刷するための機械に直接渡せるデータ形式で、主に印刷に利用します。縮小表示用の画像を内包することができ、ベクトルデータも保存できます。

●TIFF(Tagged Image File Format)
印刷・その他、劣化無し、ベクトル可。
印刷などに利用される、やや汎用的な画像形式です。

●BMP(Bit MaP)
壁紙・プログラミング用、その他、劣化無し。Windowsの標準画像形式、非圧縮で単純なデータ。

●PICT
壁紙、その他、劣化無し、ベクトル可。MAC OSの標準画像形式、ベクトルデータも格納でき圧縮も可能。

●Targa
ビデオ、その他、劣化無し、αチャンネル。ビデオ編集や3Dソフトのレンダリングで利用します。
劣化のない圧縮形式で、αチャンネルを搭載した画像形式で、ビデオなどでの合成に適します。

Photoshop,Element,LEの違い

Photoshop LEは、Photoshopの機能制限版(Limited Edition)です。Photoshopのうち、主に印刷に利用される機能が制限されていますが、他にもアンドゥ(間違えた処理を行ったときに、元の状態に戻す機能)に1段階しか戻れない制限があったり、その他にも色々な制限があります。現在は製造されていません。

Photoshop Elementsは、画像の作成・整理・公開の機能を搭載したソフトで、初心者でも使いやすいように設計されています。ギャラリーの作成や携帯電話向けの画像作成機能など、Photoshopにはない機能がいくつかあります。その代わり、印刷に必要な色分解機能やカラーマネジメント機能が搭載されていない他、細かな調整機能が搭載されていません。Elements3とPhotoshopCSの違い(Adobeのサイトより)。

現在は特別な印刷用の機能(色分解など)が搭載されていなくても、印刷所の方で処理を行うことで、ある程度の印刷物を作れるようになっていますから、特に必要のない場合にはPhotoshopCSを利用しなくても十分創作活動が可能です。

JPEGファイルが小さくなりません

Photoshopでは、JEPG形式で画像を保存する際に、画像のデータだけでなく次のようなデータを付加します。これらのデータは主にJPEGを印刷する時に利用されます。
●ICCプロファイル(その画像を正確な色で開くために必要です)
●サムネイル(JPEGファイル全てを読み込まなくても、低い画質で画像を見られます)
しかし、WEBで利用する場合にはこれらのデータは不要で、特に小さい大きさのJPEGファイルではこれらのデータが容量の大部分を占めてしまう場合があります。

Photoshop5.5以降では、[WEB用に保存]という機能がつきました。この機能を利用すると、上に上げたようなデータが付加されない、WEBで公開するのに最適なJPEGファイルが出力されます。Photoshop5.0以前では、この様な機能が無いために、WEB用に最適なJPEGファイルを出力するためには、設定でICCプロファイルやサムネイルを付加しない設定にするか、JPEG Cleanerなどのソフトウェアを利用して不要なデータを破棄する必要があります。

解像度の設定

350dpi72dpi解像度というのは画像のきめ細やかさを表す値で、通常はdpi(Dot Per Inch)という単位を利用します。このdpiという単位は、「1インチ(約2.54cm)当たり何個の点を表すことができるか」を示し、数が多ければ多いほど画質が良いということになります。これに似た単位に、スクリーントーンの網の細かさを示す「線数」という単位があります。

解像度は最終的に利用する目的に合わせて設定します。商業印刷では通常175線/350dpiで出力しますから、350dpiの画像を準備する必要があります。出力する前の画像を350dpi以上に設定しても出力機器で175戦/350dpiに落として出力するようになっているために、印刷結果は良くなりません。あまりにも高い解像度を設定していると画質はそのままで料金が高くなる恐れがありますから注意しましょう。詳細については印刷所に問い合わせてください。

WEBなどパソコンのディスプレーで表示する場合には、72~96dpiに設定すると、おおむね原寸で表示されます。通常、パソコンのディスプレーに表示する画像については、パソコンのディスプレーの解像度を利用し、画像の解像度は意識されないので、高画質のディスプレーでは画像が小さく、低画質のディスプレーでは画像が大きく表示されます。

また、一般的に解像度が高い画像の方が画像を修正するなどの処理がしやすいのですが、当然容量が大きくなるので処理が重たくなります。最終的に利用する解像度を下回らなければ、好きな解像度で作業して構いません。

他のソフトで開くと色が違う(Photoshop 6.0以降)

Photoshopで保存した画像を他のソフトやWEBブラウザで見ると、色が違うことがあります。これは、Photoshopに搭載されているCMS(カラーマネジメントシステム)の影響です。CMSは、色を調整する仕組みで、例えば画面に表示する色を他の人のパソコンの画面や、印刷に近い色に調整してくれます。パソコンでは、色を赤(R)と緑(G)と青(B)の光の三原色を利用して表します。しかし、例えばR100%の色というのは、画面の性能によって異なります。そこで、機器に関係なく「R100%の色はこういう色にしよう」という規格がいくつか存在します。現在広く利用されている規格に、「sRGB」があり、印刷用途には「Adobe RGB」が利用されています。この色の調整を行うのがCMSです。

他のソフトやWEBブラウザで表示させる画像を作る時には、[編集]-[カラー設定]から[WEBコンテンツ作成用設定]に変更してください。これで、「sRGB」が利用できるようになります。ただし、この設定に変更したまま、ファイルを印刷すると、色がおかしくなります。

srgbadobergbこちらは、同じRGB値の画像をsRGB(WEB用の設定)で表示したものと、AdobeRGB(印刷用の設定)で表示させたもの(を、見た目はそのままにsRGBに変換したもの)です。数値的には同じなのに、違う色になっているのが分かると思います。Adobe RGB(印刷用の設定)の方が色域が広いためです。AdobeRGB(印刷用の設定)で描いた絵を、そのま保存するとsRGBで表示されるので、くすんだ色になってしまいます。すでに作成した画像に対しては[イメージ]-[モード]-[プロファイルの変換]で、「sRGB…」というプロファイルを設定してください。
ちなみに、彩度が低くなってしまったデジカメの写真(sRGBの写真)を強制的にAdobe RGBで開くと鮮やかになります。ちょっぴ便利な技です。